蚊と言えば「血を吸う嫌なやつ」というイメージがありますよね。
血を吸うってのはやはり嫌われるのに十分すぎる理由ですし、刺されたあとは痒みを伴ったり、感染症になってしまうことも嫌われる大きな要因となっています。
しかし、蚊の中には刺さない種類も存在し、その代表格が「ユスリカ」と呼ばれている蚊です。
このページでは、そのユスリカの特徴や生態について紹介したいと思います。
ユスリカの画像を取り扱っています。気分を害する方はそのままブラウザバックしてください。
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Contents
ユスリカとは?
ユスリカとは「メチャクチャ血を吸ってきそうな気配を出しているのに、人間を刺すことはない蚊」のことです。幼虫の時に身体を揺らすからユスリカという安易なネーミングも、また腹が立ちますね。
蚊の中でも非常に種類が多く、日本に生息しているユスリカだけでも約2000種いると言われています。
成虫の見た目は完全に蚊そのものですが、叩いても鱗粉がでなかったり、電灯などによく群がっている姿が確認されるなど、通常の蚊とは似て非なるものと思った方がいいでしょう。
ユスリカによる害
決して刺さないが、アレルギーの原因にはなる
蚊による被害と言えば、刺された部分が痒くなったり、あるいは刺されたことが原因による感染症(ジカ熱、デング熱など)などが挙げられますが、ユスリカは刺しませんのでこのような被害を人に与えることはありません。
しかし、もっと別の形で人間に害を与えることが考えられます。そのうちの1つが、ユスリカの死骸などを吸引してしまうことで引き起こすアレルギー性の鼻炎や「ユスリカ喘息」と呼ばれる症状です。
虫が口に入るだけでも気持ちの良いものではないのに、それがさらに重大な症状を引き起こすとなれば、これはもう「刺さないからOK」とは言っていられないでしょう。
洗濯物を干したり、窓を開けたりできなくなる
ユスリカの成虫の体長は0.5mm~1.0cm程度なので、網戸がしっかりしていれば窓が開けられなくなるということはないでしょうが、あまりにもユスリカが大量にいる状況を見てしまうと、窓を開けるのも決して気持ちの良いものではありませんよね。
あとは洗濯物を干した際にそこに群がったり、あるいは洗濯物と一緒に部屋の中に侵入してくることが考えられます。
前項にも書いたように、ユスリカは直接刺してくるということはしませんが、成虫そのものが体内に入ってしまったり、あるいは死骸が風化する際の微粒子を吸い込んでも影響が起きる場合があるので、注意が必要です。
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ユスリカがいるということは綺麗な環境の証!?
虫の話をしていると、よく「ディズニーランドにはなんで虫がいないんだろう?」という話になります。
実際に私は小学校の頃に1度しか行ったことがないですし、ディズニーランドについてよく知りません。でも、確かに水を使ったアトラクションがあったにもかかわらず、虫がウザかったような記憶ってないんですよね。
その話をした後でこんなことを言うのもなんですが、実はこのユスリカは「富栄養化した水域で特に多く発生する」と言われています。
言い方を変えれば「綺麗な川にはいっぱいいるけど、川が汚染されて汚くなったら発生しなくなる」ということです。あ、でも生活排水の中にはユスリカにとっての栄養が豊富な物もあるので、多少なり汚染されてる方がユスリカにとってはいいのかも。
とりあえず度を越えて汚染されている川、有害物質の多い川などには発生しないようです。
蚊柱の正体はユスリカである
私は夕方の涼しい時間になると、外にランニングをしに行ったりするのですが、その時に田んぼの近くなどで上記画像のような虫の集団を見ることがあります。
特に電灯におびき寄せられているというわけでもなく、なぜそこに群がっているのかわからない小さな虫の集団…この正体こそがユスリカなんです。
これは蚊柱といい、1匹のメスに群がっているオスだらけのコミュニティなんだとか。とんでもないスケベ野郎たちですよ、全くもって汚らわしい…。
ちなみに、これらの蚊柱は人の頭に形成されることもあり、人が逃げてもそれについてくることがあるので「頭虫(あたまむし)」と呼ばれたりもします。
まとめ
ユスリカは刺さないが、死骸を吸引してしまうことでアレルギーになってしまう恐れがある
よく虫よけグッズを見ていて、対象にユスリカって文字を見ると「刺さない蚊に効いたってしょうがないじゃん!」と思っていましたが、人間に対する健康被害は十分にあるので関わらないようにしたいですね。
特に自転車で通勤・通学している方は、運転中に歌ってて蚊柱に突っ込むということがないよう、くれぐれもご注意ください。