コバエが大量に発生しているという場合、ほぼ間違いなく家のどこかに卵が産みつけられています。
当然ながら多くのコバエ対策アイテムは成虫を誘引したりすることで効果が発揮されるものばかりなので、卵の状態のコバエには効果を持たないものも少なくありません。
そこで今回は、コバエの卵を見つけた時の正しい対処法やコバエの卵の気になる情報をまとめてご紹介します。
本記事では、タマゴもサナギもコバエが発生するまでの過程にすぎないということで、どちらもタマゴ(卵)として扱っていきます。
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コバエの卵ってどんな見た目をしているの?
(注:イメージです)
コバエの卵は全長でも1mm程度で、色合いは半透明のような感じ。見た目を何かに例えるとすると「白ごま」という意見が多いですね。
ゴキブリの糞などにも見た目は似ていますが、色は黒くないのでその違いはすぐに判断できるでしょう。
そして、目に見えないほど小さいというワケではありませんので、キッチンの三角コーナーなどの生ごみに産み付けられているような場合であれば、注意深く観察すればすぐに分かると思います。
もし「最近、キッチンでゴマを振るようなことはしてないのに、それっぽいのがあちこちに見られる…」という場合は危険信号です。
ちなみに「コバエにも色々種類があるけど、卵の見た目とかサイズは全部一緒なの?」と思うかもしれません。ここでは私たちが普段の生活をしていくうえで、よく目にする機会が多いであろう「ショウジョウバエ&ノミバエの卵」に焦点を絞ってご説明します。
※キノコバエは観葉植物などがないとあまり見ることはありませんし、チョウバエは排水口などの人目に付きにくい場所で繁殖します。
コバエの卵が孵るまでの期間
コバエの繁殖スピードは、本当にえげつないくらい早いです。
どれくらい早いかと言うと「先日、産声を上げたばかりの玉のような女の赤ちゃんに、孫が生まれるまでの期間が約2週間」というレベル。産まれて4日後には卵を産みます。
そのため、卵を発見したという場合は、悩むよりまず先に行動しなくてはなりません。「コバエの卵を退治するためのグッズを買って、虫が大丈夫な友人を呼んで…」なんてやっていたら、あっという間に生まれてしまう可能性が出てくるでしょう。
コバエの卵を見かけやすい場所
キッチンの三角コーナー
ゴミ箱
常温保存している野菜・果物の近く
排水口
ペット関連
主にコバエが発生しそうな場所と言えば、上記の5パターンになるのではないかと思います。
基本的には乾燥しにくい場所と発酵臭や腐敗臭を好むので、生ごみ関連は要注意です。それ以外の考えられる場所として、常温保存している食材であったり、手入れの行き届いてない排水口であったりという可能性が出てきます。
ちなみにペット関連というのは、主に観葉植物や昆虫類を飼っている場合だと、湿り気のある土やおがくずなどを使用しているのではないでしょうか?それらがコバエの温床になっている可能性もあるので、注意してください。
あとはペットの糞などに卵を産み付けるタイプのコバエもいますが、さすがにそれをジロジロと見て「これはコバエの卵では?」なんてやってる人はいないでしょう。そんな暇あったら、さっさと片付けてください。
コバエの卵を見つけたら…?対策NG編
「殺虫剤で駆除」はNG
コバエの卵には殺虫剤、バルサンの類は効きません。
タマゴごと死滅してくれそうな殺虫能力を感じますが、コバエに対応している殺虫剤のほとんどは成虫向けなので、タマゴには効果が無いものがほとんどです。
それにキッチンで殺虫剤の類って、なんだか使いにくくありませんか?
もちろん卵にも効果が見込めるような殺虫剤もありますが、多くの市販品の中からそれを探すのも手間だと思いますので、別の方法をオススメします。
「アルコールを吹きかける」はNG
キッチンでも安心して使用でき、かつ、虫に対して効力を発揮してくれるものの代表と言えば「アルコール」です。
これもコバエの成虫を始めとする多くの虫類には非常に効果が高くて安全な方法ではあるのですが、残念ながら卵には効果が見込めません。
見た目ではそんなに分かりませんが、コバエの卵も「鳥の卵のように頑丈な殻で覆われているイメージ」を持ってください。意外と頑丈なんですよ。
その殻がアルコールをシャットアウトしてしまうのです。
「掃除機で吸い込む]はNG
掃除機で吸い込むという人が意外と多いのですが、確かに直接手で触らなくてもいいですし、吸い取ったごみをそのまま密封して捨てれば問題ないようにも思えます。
しかし、何らかの原因でダッシュボックスに卵が到達できなかった場合や、途中の通路部に卵が付着して完全に吸い込めなかった場合などに、その卵が孵ってしまう可能性があるんです。
掃除機の中に残って生存する個体はそこまで多いとは思いませんが、もし1体や2体でも生き残る残党が出てきてしまうと、またイチから繁殖し始める可能性も無いわけではありませんよね。
そういう意味でも、コバエの卵を掃除機で吸い込むという対処方法はオススメしません。
コバエの卵を見つけたら…?対策OK編
ガムテープで取り、密封して捨てる
1番アナログな方法ですが、最も安心して行えるうえに効果が高い対策方法です。
私以上の虫嫌いの中には「ガムテープ越しとは言え、コバエの卵に触れるなんて絶対に嫌!」という人も少なくないでしょう。
しかし、卵を見つけた場所によってはコレが1番手っ取り早い方法でもあるので、それが嫌なら「もう絶対にコバエは発生させない」という強い意志をもって、清潔な環境作りに徹しましょう。
熱湯をかける
キッチン周りであれば非常に有効な手段が「熱湯をかける」ことです。多くの殺虫剤やアルコール類も効かないコバエの卵にも、熱湯は効くんですね。
温度は60℃以上であれば効果があるようですが、不安な方は排水管の材質が許す限り高温な熱湯を使用することをオススメします。
ただし、熱湯が使用できる場所はキッチンやお風呂場など限られてくるうえに、多くは排水口や三角コーナー程度でしか使用できません。
個人的には、コバエと無縁の生活を送っていく上では三角コーナーは使用すべきでないと考えているのですが、もしどうしても三角コーナーを設置したいというのであれば、使用毎にゴミをまとめて捨てるのと、最後に熱湯をかけるという作業をクセにした方がいいかもしれませんね。
氷を使う
熱湯も有効ですが、使用されている配管の材質によっては傷んでしまうことも考えられます(このご時世に、そういう熱湯に弱い材質をキッチン配管に使用してる家庭があるかどうかは疑問ですが)。
そして、多くの人は「我が家のキッチン配管って熱に強いの!?」と困惑してしまうのではないでしょうか。そんな人には氷を使用するのがオススメです。
卵が孵化するのには常温でなければならないという制約があるため、熱いのにも冷たいのにも耐性がありません。なので、排水口や三角コーナーに氷をポンと放り込んでおくだけでも効果が見込めます。
コバエの卵は産ませないことが大事
本記事では「コバエの卵を発見した際の対策」について書いてきましたが、コバエの卵は産ませないことが大事です。仮に産ませてしまったとしても、それを孵化させないように徹底しましょう。
仮に三角コーナーの生ごみに卵を産み付けられたとしても、孵化する前に熱湯などでしっかりと処置して密封したビニールに捨てておくことで、卵が孵ることはありません。仮に孵ったとしても、密閉されたビニールから外に逃げることはないでしょう。
普段からこれらの作業を心掛けておくだけで、見違えるほど快適になりますよ。夏場だけでもぜひ実施してみてください。
もしコバエの卵を食べちゃったら…?
コバエの中には人間の食べ物や、常温保存している野菜や果物に卵を産み付ける個体もいるため、予期せずコバエの卵を食べてしまう可能性もあります。
実際には温度変化に弱いコバエの卵ですから、人間の消化機能にやられて孵化できないことが予想されるでしょう。
しかし調べたところによると、何らかの条件が重なって消化されずにそのまま腸へと進み、そこで孵化する可能性もないわけではないようです。
その場合は腹痛や下痢などを引き起こす原因となりますが、多くの場合はそのまま治ることが多く、大きな影響もないとのことでした。もしかすると「コバエの卵を食べちゃった」という精神的なダメージの方が大きいかも。
まとめ
コバエの卵は産ませないこと、孵さないことが最も重要
コバエの卵の駆除にはガムテープや温度変化がオススメ
何度も言うようですが、コバエの繁殖スピードは驚くほど速いです。
ついつい面倒なこととして後回しにしてしまうと、その間にも爆発的に増えてしまう恐れがあるので、コバエの卵を見つけた際は早急な対応を心掛けましょう。