アシナガバチのちょっとイイ話【思わず感動してしまうアシナガバチの一生】

更新日:

私は虫全般が大嫌いで、それこそ蜂に関しては刺すために向かってくるし、とにかく嫌いな存在です(まぁ向こうも私のことは天敵以上に嫌っているとは思いますが)。

私の場合、実家の軒下にいつもアシナガバチが巣を作りに来ていたので、幼少の頃は学校から帰ってくる時にいつも怖くて、家の前まで来たらダッシュで家の中に駆け込んでいました。

幸い刺されたことはないんですけど「なぜ自分がこんな怖い目に遭わなくてはならないんだ」と憤りを覚え、小学校高学年にもなると、エアガンを装備しては毎年のように巣を破壊していたんですよね。

そういう思い出(トラウマかな?)もあって、蜂に対しては本当に苦手意識しかありません。そんな蜂嫌いの私が、アシナガバチに関するちょっとイイ話を見つけたので、ここで紹介したいと思います。

※セグロアシナガバチの画像や動画があります。苦手な方はブラウザバック推奨です。

スポンサーリンク

「セグロアシナガバチの一生」という動画

私がアシナガバチのちょっとイイ話と思ったのは「ビデオサロン2014年10月号「ビデオ道場」投稿作品の『セグロアシナガバチの一生』」というYouTube動画です(実際の動画は本記事の最下部にて紹介しています)。

動画投稿者の方が、春先に机のコンテナケースの上に巣を作ったセグロアシナガバチの女王を発見し、それから冬になるまでその女王蜂を見守り続けるという内容となっています。

巣を作った先がツルツルのコンテナケースということもあり、巣は落ちてしまうんですよね。巣が落ちてしまって女王蜂はあたふたするのですが、それを見かねた動画投稿者の方が、巣をボンドでくっつけ直してあげるという徹底ぶりです。

私は時々、蜂に関するYouTube動画を検索するのですが、多くは「スズメバチの駆除動画」なので、こういうタイプの動画は見たことがありませんでした。

そして、この時点では「変な人もいるもんだなぁ」と思って動画を見ていました。

 

動画の一連の流れ

女王蜂が幼虫を育てていく様子

蜂はまだ虫の中でも情があるというか、親が子供を世話するんですよね。

何度も言うように私は虫全般が嫌いで、当然ながら蜂も大嫌いです。ましてアシナガバチには幼少の頃に植え付けられた恐怖がまだ残っていることもあり、どうも好きになれない存在…。

なのに。

暑さにやられてしまわないようにと、幼虫たちに風を送っている女王蜂の姿を見ると、なんとも言えません。ここにはヒトも虫も関係なく、母親が我が子を思う気持ちしかないからです。

現時点では女王蜂と1匹の働き蜂しかいませんが、今いる幼虫たちが成虫になり、巣が反映していく姿を見るのが段々と楽しくなってきました。

 

巣の勢力が徐々に拡大

最初は女王蜂1匹だったこの巣も、6月後半になる頃にはご覧の通り。それなりに働き蜂の数も増えてきて、人間でいうところの大所帯になってきました。

獲ってきたエサは女王蜂と働き蜂でしっかりと分け合って、それをまた幼虫たちにも分け与えています。ここだけを見たら、昆虫というよりも「巣でエサと母親の帰りを待つ雛鳥」のように思えなくもないです。

4月から女王蜂の活動が始まり、6月後半にはこの規模だということを考えると「このままいけば、お盆を迎える頃にはとんでもないことになっているんじゃないか?」と思うじゃないですか?

そうは問屋が卸さないです。巣が拡大してきて軌道に乗り始めた頃、急にそれはやってきます。

 

天敵・スズメバチの襲来

虫に関して全く知識の無い人だと驚いてしまうかもしれませんが、アシナガバチの天敵はスズメバチです。

アシナガバチはスズメバチ科アシナガバチ亜科に分類されますが、同じ蜂のスズメバチによって幼虫を持ち去られたり、巣を破壊されたりするようですね。

幼虫がいそうな気配を感じ取って、突然襲撃してきました。さしずめゲームセンターから出てきた大人しそうな子からカツアゲをする不良の如く。もしくは地球に襲来したサイヤ人の如く。

アシナガバチだけを見ていた時は、黄色と黒のコントラストがいかにも毒々しく「怖い!」「気持ち悪い!」という感じもしましたが、いざスズメバチと並んだ状況を見ると体の大きさから何からまで全然違うことがわかります。

スズメバチにはスズメバチの生活があるとは言え、今はアシナガバチ目線になっているということもあり、この状況はなんとかして助けてあげたいと考える視聴者が大多数のはず…。

そう思っていたら、動画投稿者様もこの状況に見かねたのか、竹を装備してスズメバチを駆除してました(笑)。笑ってもいいのかな、なんか複雑なアレだけど。

ちなみにドラゴンボールをご存知の方はお分かりかと思いますが、地球には最初にラディッツというサイヤ人が襲来し、ラディッツがやられたと知るやいなや、その足で今度はベジータとナッパという2人のサイヤ人が襲来します。

それと同様、ここで倒したのはラディッツと考えると…。あとは言わなくても分かりますよね。

 

あのアシナガバチが可愛く思えてくる瞬間

第一次スズメバチの襲来を退け、このあたりからは動画投稿者様とセグロアシナガバチの間に「絆」のようなものが生まれたような感じがします。

なんと「おはよう」と声をかけると、全員がカメラ目線になったのです。

以前に巣を守ってもらったことを恩として感じているなんて展開はないにしろ、字幕にもあるように「ペットのようだ」という感覚になっているのも、決しておかしなことではないように思います。

不思議なことに、ここまでくると大の蜂嫌いでもある私ですらも「アシナガバチってそんなに悪い奴でもないじゃん」という不思議な感覚に。

 

雄蜂が誕生

この巣にも雄蜂が誕生しました。アシナガバチに限らず、多くの蜂は見た目でも雄と雌の判別ができるようになりますが、セグロアシナガバチに関しては「身体が一回り大きい」「体が黒っぽい」という特徴が挙げられます。

そして雄蜂は毒針を持っていないためヒトを刺すことはできず、幼虫の世話をしたりなど献身的な部分も持ち合わせていません。

女王蜂と交尾することのみが仕事であり、それだけが雄蜂の存在意義のため、エサを取りに行くこともないですし、暑い日は日陰で涼んでいるというような存在です。

これを羨ましいと捉える人がいるかもしれませんが、雄蜂は繁殖期が終わったら巣から追い出されますし、交尾が終わったら死んでしまう運命となっています。

 

天敵・スズメバチの襲来②

さすがに1回は窮地を脱したとは言え、その後も平穏無事な日々が続くとは限りません。遂にベジータとナッパの襲来です。

意外だったのは、スズメバチもアシナガバチの成虫には手を出さないという部分ですね。

ミツバチの巣を襲来する時は、成虫もお構いなしに噛み殺していくのに対し、ここでセグロアシナガバチの巣を襲来したときは成虫には手を出さず、さなぎを食べるだけに留まりました。

まぁ捉え方によっては「村の若い女だけを差し出せば他に危害は与えない」というような、言い伝えに出てくる怪物のような感じがしなくもないですけど。

「子供の肉を差し出せば巣は助けてやろう」的な。「毎度!また頼むよ!」的な。ここまできたら、あとはもうスズメバチに対して憎しみしかないです。

 

巣の復興へ向けて前進あるのみ

さなぎを食い散らかされてしまった後ですが、ここから再び巣の復興へ向けて前進し始めます。

私はこのセグロアシナガバチの姿を見て「災害から復興へと立ち上がる人間の強さ」のようなものを感じました。人間には天敵という存在がいないのでイマイチ分かりにくい部分はあるのですが、抗えない存在として考えると「自然のチカラ」に該当するのかなぁと。

ここまで感情移入してしまったら、あとはもう応援するだけです。

最初は「アシナガバチなんて大嫌いだ!」と言っていた私も、ここまで来ると自分の家族のように思えてきたような…。それは言い過ぎですが、それに近い感情は湧いてきています。

 

そして巣はどうなるのか…

これは動画投稿者様が、セグロアシナガバチにハチミツを与えている場面の映像です。私はここでウルッときましたね。

物語のストーリーって、ある程度の予想がつくじゃないですか?スポーツ漫画なら多くが「最後に勝って終わり」とか。恋愛ドラマなら「最後に結ばれて終わり」とか。

全部が全部そうじゃないにしろ、ある程度のパターンって決まってると思うんです。そして、そのパターンが想像通りであれば想像通りであるほど、感動よりも「やっぱりな」という感情が勝って、記憶に残らないのではないかと。

「じゃあこの手の物語の結末ってどうなるんだろう?」って考えた時に、恐らく多くの人の想像通りの結末のように思います。

ただ、結末が想像通りなのにも関わらず視聴者を楽しませるコンテンツって、これ以上ないくらいの傑作だと思うんですよね。

そういう意味でもこの動画は、間違いなく傑作です。

 

動画コンテンツはコチラ

(この動画は8分8秒で見れます)

ビデオサロン2014年10月号「ビデオ道場」投稿作品

 

最後に

私は仕事で嫌な思いをしたり、人間関係に悩んだときは「その人にも家族がいる」ということを考えます。

理不尽なことを言ってくる上司にも家族がいて、子供からしたらその上司も唯一無二の父親なんだと思えば、大抵の苛立ちは収まってくるんです。

ここには、いくら自分と合わない人間とは言え「同じ人間」という感覚があると思うのですが、今回の動画を経て、それは「同じ生き物」という考えでも成り立つんだなぁと思いました。

アシナガバチ、スズメバチというワードで検索すると、出てくる動画は十中八九「駆除動画」ですが、こういう動画がもっと増えてくれたらいいなぁという願いを込めて、ここに紹介させていただきます。

-

Copyright© 虫バイバイ.com , 2020 All Rights Reserved.